増えているコンタクトレンズによる目の病気
目の病気・症状

日本でコンタクトレンズ利用者は、1,500~1,800万人といわれています。
コンタクトレンズには、メガネにはないメリットがありますがデメリットもあります。

デメリットのひとつが、コンタクトレンズによる目の病気の発症です。しかも、コンタクト障害は年々増加しているといわれています。

この記事では、コンタクトレンズ障害が増えている理由やコンタクトレンズの正しい使い方などについてご紹介します。
コンタクトレンズを使っている方は、これを読んで現在の使用法を見直してみてください。

なぜコンタクトのトラブルが増えているのか? 



コンタクトレンズを使っている人で、目のトラブルを発症している方が増えているといわれています。
トラブルが増えている理由として考えられることをご紹介します。

■コンタクトレンズが角膜に及ぼす影響
コンタクトレンズは角膜と接触しています。
角膜の細胞に必要な酸素は外部から供給されていますが、コンタクトレンズをつけると酸素の供給路が妨げられ、供給されにくくなってしまうのです。

コンタクトレンズは適切に使用すれば、角膜に問題を生じさせない量の酸素が供給されるように設計されています。
しかし、不適切な使い方をすると酸素不足になり角膜びらん、角膜新生血管といったトラブルを発症する原因となってしまうのです。

■コンタクトレンズ障害が増えた理由
それでは、コンタクトレンズ障害が増えた理由をご紹介します。

・コンタクトレンズを不適切に使用する人が増えた
コンタクトレンズは視力補正用として使われてきました。しかし、現在は視力に問題がなくても、ファッションアイテムのひとつとしてカラーコンタクトレンズを使っている方もいるということもあり、コンタクトレンズを使用している方が増えています。

コンタクトレンズは、人工呼吸器やAEDなどと同じ高度管理医療機器に分類されています。このようにコンタクトレンズは適切な管理が必要な医療機器であり、副作用・機能障害が起きたときに人体へ重大な影響を与えるものとされているのです。

コンタクトレンズを使用する人が増えると、不適切な使い方をする人も増えてしまうためコンタクト障害が増えることにつながっています。

・スマホの普及により目を酷使している人が増えた
スマホを長時間見ているとまばたきの回数が少なくなり、目の表面を覆う涙が不足してドライアイを発症しやすくなるといわれています。

ドライアイの症状とコンタクトレンズが角膜に及ぼす影響が作用し合って、コンタクトレンズ障害が増えたと考えている人もいます。

こんな使い方は要注意



そもそもコンタクトレンズは、結膜炎やドライアイなど目の表面に問題がある方や眼球が未成熟な子供は使用しない方がよいと考えられています。

また、不適切な使い方をしている方は、コンタクトレンズ障害を発症する可能性が高いです。注意した方がよいコンタクトレンズの使い方をご紹介します。

・コンタクトレンズをつけたまま寝ている
・決められた装着期間以上使っている
・水道水でレンズを洗っている
・長時間コンタクトレンズをつけたままでいる
・汚れや化粧品がついた手でコンタクトレンズに触っている
・こすり洗いをしない
・保存ケースが不衛生
・定期的に眼科医院で検査を受けていない

コンタクトレンズが汚れた状態で装着すると、感染症を引き起こすリスクが高くなります。
また、コンタクトレンズだけではなく保存ケースも清潔に保ちましょう。

コンタクトレンズには装着可能時間がありますが、この時間はあくまでも目安です。
それぞれの目の状態によって装着可能時間は違います。医師に相談し、長時間コンタクトレンズをつけないように言われた方は、メガネと併用するようにしましょう。


こんな時は使用をお休みしよう

目に痛み、かゆみ、乾き、視界がぼやける、目が疲れる、装着時にじみるなどわずかな異常でも、コンタクトレンズを使用するのをやめて眼科医院にいって診察してもらうことをおすすめします。

「大したことない」とひとりで判断するのは危険です。

また、目に異常を感じなくてもコンタクトレンズを使用している方は、3ヶ月に1回程度は眼科で検査を受けることをおすすめします。眼科で診てもらう理由は、異常を感じたからということではなく、異常を感じないように医師に診てもらい指導を受けるためです。

コンタクトレンズは、失明の可能性もある医療用具であることを忘れず、検査・指導・処方(指示書)をしっかり受けて使用するようにしましょう。

一覧に戻る